RustDesk VPS 自ホスト

RustDeskにVPSは必要か

VPSなしで公式サーバだけで動かすケースと、VPSで自ホストするケースの違いを書きます。速度や遅延がどこで変わるのかをシンプルに説明します。国内回線でのメリットも短くまとめます。

Shou Arisaka
1 分で読める
2025年11月26日

RustDeskはオープンソースのリモートデスクトップソフトウェアで、TeamViewerやAnyDeskの代わりとして使えます。公式サーバを使う場合と、自分でVPSにサーバを立てる場合の違いについて書いていきます。

公式サーバだけで動かす場合

RustDeskは公式が提供するリレーサーバを無料で利用できます。設定不要ですぐに使い始められるのがメリットです。

ただ、公式サーバは海外(主にドイツやアメリカ)に設置されているので、日本から使う場合はどうしても遅延が発生します。実測で100〜200ms程度の遅延が出ることもあり、リモートデスクトップの操作感に敏感な作業ではストレスになります。

また、公式サーバは多くのユーザーで共有されているため、混雑時には帯域が制限される可能性もあります。特に夜間や休日は体感で遅くなることがあります。

公式サーバを使う場合のクライアント設定は特に何もしなくてOKです。インストール後そのまま使えます。

VPSで自ホストする場合

VPSにRustDeskのサーバ(hbbs/hbbr)を立てると、以下のメリットがあります。

  • 日本国内のVPSを使えば、クライアント間の通信経路が短くなり、遅延が大幅に改善されます。国内同士なら10〜30ms程度まで下がることも多いです
  • 自分専用のサーバなので、他ユーザーの影響を受けません
  • 通信が第三者のサーバを経由しないため、セキュリティ面でも安心です
  • 会社や組織内で使う場合、接続先を自社サーバに限定できます

VPSの選び方

国内のVPSであれば、月額数百円程度から始められます。

  • ConoHa VPS … 月額数百円から。管理画面が使いやすい
  • さくらのVPS … 老舗で安定している。512MBプランなら月額643円
  • Vultr東京リージョン … 月額$5から。海外サービスだけど東京にデータセンターがある
  • Oracle Cloud Free Tier … 無料枠でArmインスタンスが使える。RustDeskサーバ程度なら十分

RustDeskサーバはメモリ512MB〜1GB程度あれば動きます。個人利用なら最安プランで十分です。

Dockerでのセットアップ

docker-composeを使うと簡単にセットアップできます。

version: '3'
services:
  hbbs:
    image: rustdesk/rustdesk-server:latest
    command: hbbs
    ports:
      - 21115:21115
      - 21116:21116
      - 21116:21116/udp
      - 21118:21118
    volumes:
      - ./data:/root

  hbbr:
    image: rustdesk/rustdesk-server:latest
    command: hbbr
    ports:
      - 21117:21117
      - 21119:21119
    volumes:
      - ./data:/root

docker-compose up -d で起動します。初回起動時に data フォルダ内に公開鍵が生成されるので、それをクライアント側に設定します。

クライアント側では「IDサーバー」にVPSのIPアドレス、「Key」に公開鍵の内容を入力すればOKです。

ファイアウォールの設定

VPS側で以下のポートを開放する必要があります。

  • 21115 TCP … NAT type test
  • 21116 TCP/UDP … ID登録とハートビート
  • 21117 TCP … リレー
  • 21118/21119 TCP … WebSocket(必要な場合のみ)

ufwを使っている場合は以下のコマンドで開放できます。

sudo ufw allow 21115:21119/tcp
sudo ufw allow 21116/udp

速度と遅延はどこで変わるのか

RustDeskの通信は基本的にP2Pで行われますが、NAT越えができない場合はリレーサーバを経由します。

P2P接続が成功する条件としては、どちらか一方がグローバルIPを持っている、もしくはUDP hole punchingが成功する必要があります。両方ともCGNAT配下だったり、厳しいファイアウォールがある環境だとP2P接続は難しく、リレー経由になります。

リレー経由になった場合、リレーサーバの物理的な位置が通信速度に大きく影響します。日本国内のユーザー同士で使う場合、リレーサーバが海外にあると、往復の通信距離が長くなり遅延が増加します。国内VPSにサーバを立てることで、この問題を解消できます。

接続がP2Pかリレーかは、RustDeskの接続情報画面で確認できます。「Direct」と表示されていればP2P、「Relay」と表示されていればリレー経由です。

どういう時にVPSが必要か

以下のケースではVPSでの自ホストを検討する価値があります。

  • 国内で頻繁にリモート接続する
  • 業務で使うので遅延を最小限にしたい
  • セキュリティポリシーで外部サーバを経由させたくない
  • 複数台のPCを管理していて接続先を統一したい

逆に、たまに海外から接続するだけとか、遅延をそこまで気にしないといった場合は公式サーバで十分です。

まとめ

RustDeskは公式サーバだけでも動作しますが、国内で快適に使いたい場合はVPSでの自ホストを検討する価値があります。特に業務利用や頻繁にリモート接続する場合は、VPSのコスト以上のメリットを感じられるはずです。

自ホストの設定自体もDockerで簡単に行えるため、VPSに慣れている方であれば30分程度で構築できます。月額数百円でリモートデスクトップ環境が快適になるなら、試してみる価値はあると思います。

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Shou Arisaka 2025年11月26日

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